アメリカの大手IT企業アップルの元社員が、自動運転の車の開発に関する情報を盗んだとして、カリフォルニア州の裁判所に訴追されました。元社員は中国の企業に転職する予定でした。
FBIがカリフォルニア州の裁判所に提出した資料によりますと、アップルの元社員の男は自動運転の車の開発に関する情報を盗んだとして、9日に訴追されました。
この男は、2015年にアップルに就職し、自動運転のソフトウエアとハードウエアの開発を担当していたということです。
ことし5月に中国にいる母親の近くに住みたいので中国の電気自動車メーカーに転職するとして、アップルを退職しました。
しかし、男が退職を申し出る直前に企業秘密が含まれるデータベースを検索し、中から情報をダウンロードしていたことが社内調査でわかり、FBIが先月、男に事情を聴いた際、私物のパソコンに情報を移したことも認めたということです。
男は今月7日、カリフォルニア州のサンノゼ空港から中国に出国しようとしていたところで逮捕されました。
中国がアメリカのハイテク技術などを不当に手に入れ知的財産権を侵害しているとして、トランプ政権が中国の輸入品に関税を上乗せする制裁措置を発動した直後に明るみになったこの事件を、アメリカのメディアも一斉に報じています。
-- NHK NEWS WEB