東京の小笠原諸島と本土を結ぶ航空路の開設について東京都と小笠原村の協議会は、フランスの航空機メーカーが開発を進めるプロペラ機の活用を想定して、自然への影響を抑えた短い滑走路の整備を目指すことになりました。
世界自然遺産に登録されている小笠原諸島は東京の本土から南におよそ1000キロ離れていますが、本土と行き来する交通手段が週1便程度の定期船に限られています。
このため、小笠原村は東京都に対し、航空路の開設を長年にわたって要望していて、これについて話し合う協議会が都庁で開かれました。
会議では、飛行場の滑走路の長さを従来の検討案の1200メートルから、1000メートル以下に短くするなど、自然に配慮した形で実現に向けた検討を進めることを確認しました。
また、滑走路を短くするため、使用する機体は当面、フランスの航空機メーカーが開発を進めているおよそ50人乗りのプロペラ機、「ATR42−600S」を想定するということです。
都によりますと、メーカー側はこの機体について2年後の販売開始を目指しているということで、都と村は、この機体を中心に各メーカーの航空機開発の動向を調査するとしています。
小笠原村の森下一男村長は、「この機材はいちばん可能性があると思うので、1日も早い開設ができないか、都には実務的な検討に入ってほしい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB