韓国を代表する航空会社、大韓航空とアシアナ航空の社員が、続出する経営陣による脱税やパワハラなどの疑惑に抗議する集会を初めて合同で開き、両社の経営トップの退陣を訴えました。
２つの航空会社をめぐっては、大韓航空を傘下に置く財閥のチョ・ヤンホ（趙亮鎬）会長が脱税の疑いで捜査されたほか、アシアナ航空を傘下に置くグループのパク・サムグ（朴三求）会長を称賛する歌を客室乗務員たちが強制的に歌わされたとするパワハラ疑惑が持ち上がるなど、経営陣への批判が強まっていました。
こうした中、14日夜、ソウルで、２社の労働組合が中心となって経営陣に抗議する集会を初めて合同で開催し、サングラスやお面で顔を隠した双方の社員などおよそ100人が参加しました。
大韓航空をめぐっては、チョ会長の長女である元副社長がいわゆる「ナッツリターン事件」を起こしていて、参加者は「チョ一族は恥だ」と書かれたプラカードを掲げながら非難していました。
また、アシアナ航空は今月上旬、数日間にわたって機内食を提供できないトラブルが発生していて、参加者は「乗客を飢えさせるパク会長はやめろ」と、両会長の退陣を訴えていました。
主催した労働組合は今後も合同の抗議集会を開く方針で、韓国を代表する２つの航空会社の経営に影響を与えることになるのか注目されます。
-- NHK NEWS WEB
