中国のことし4月から先月までのGDP=国内総生産の伸び率は、去年の同じ時期に比べて6.7%のプラスと前の3か月を0.1ポイント下回りました。GDPの伸び率が縮小するのは3・四半期ぶりで、アメリカとの貿易摩擦が激しさを増す中、今後、さらなる景気の減速も懸念されます。
中国国家統計局が16日に発表したことし4月から先月までのGDP=国内総生産の伸び率は、去年の同じ時期に比べて6.7%のプラスとなり、前の3か月に比べて0.1ポイント縮小しました。伸び率が前の3か月を下回るのは3・四半期ぶりです。中国政府がことしの経済成長率の目標としている6.5%前後は上回りました。
サービス業を中心に消費が堅調に推移したほか、製造ラインの高度化など民間企業の設備投資が増えた一方で、地方政府の過剰債務問題を背景に、これまで景気を下支えしてきたインフラ投資が抑えられたことが伸び率の縮小につながりました。
アメリカのトランプ政権は中国に対して今月6日、知的財産権の侵害を理由に340億ドル規模の輸入品に25%の関税を上乗せする制裁措置を発動しています。
中国側が同じ規模の報復措置を講じたのに対して、アメリカは制裁の対象を拡大する手続きに入っています。
両国が報復関税の応酬となって貿易摩擦が一層激しくなれば、今後、中国の輸出や工業生産にも影響を与え、景気がさらに減速することが懸念されます。
-- NHK NEWS WEB