アメリカのトランプ政権が2000億ドル規模の中国製品に高い関税をかける制裁措置は世界の貿易ルールに反しているとして、中国は、16日、WTO=世界貿易機関に提訴しました。一方、アメリカに対してどのような報復を取るのか、具体的な内容はまだ明らかにしていません。
トランプ政権は今月10日、中国がアメリカ企業の技術などを不当に手に入れ、知的財産権を侵害しているとして、中国からの輸入品に関税をかける制裁措置に2000億ドル規模の中国製品を追加する手続きに入りました。
中国商務省は16日、アメリカの制裁措置は「一方的でなんら法的根拠がない」などと主張してWTO=世界貿易機関に提訴したと発表しました。
中国は、先にアメリカが500億ドル規模の中国製品に関税をかける措置を発表した時には、報復のためアメリカ製品に関税をかける措置を直ちに公表してきました。しかし、今回のアメリカ側の制裁措置の追加に対してはまだ、具体的な報復措置の内容を明らかにしていません。
米中間の貿易摩擦が激しくなる中、対応を慎重に検討していると見られます。
-- NHK NEWS WEB