8年前まで販売された「茶のしずく石鹸」を使った人たちがアレルギーの症状が出たと訴えた裁判で、福岡地方裁判所は、製品に欠陥があったと認め、原材料の提供や製造・販売を行った3社に総額5700万円余りの賠償を命じました。原告側によりますと、全国の集団訴訟で原材料の会社の責任が認められたのは初めてだということです。
福岡県大野城市の化粧品会社「悠香」が8年前まで販売していた「茶のしずく石鹸」をめぐり、福岡県や大分県などの20代から70代の男女20人は呼吸困難などのアレルギー症状が出たとして、「悠香」と、製造した奈良県の「フェニックス」、原材料を提供した大阪の「片山化学」の3社に対し、合わせて3億円の賠償を求める訴えを起こしました。
18日の判決で福岡地方裁判所の岡田健裁判長は、「『茶のしずく石鹸』の使用によって生じた健康被害の重大さは、社会通念上、想定される程度を大きく上回っていた」として、製品や原材料に欠陥があったと認め、総額5700万円余りの賠償を命じました。
「茶のしずく石鹸」をめぐっては全国で集団訴訟が起こされましたが、原告の弁護士によりますと、原材料を提供した会社の責任が認められたのは初めてだということです。
-- NHK NEWS WEB