プロ野球の新しい楽しみ方を提供してファン拡大につなげていこうとNPB=日本野球機構は、近年、若者を中心に広がりを見せているコンピューターゲームを競技として行う「eスポーツ」に、新たに参入することになりました。
「eスポーツ」は、近年、大会が開かれるなど若者を中心に急速な広がりを見せていて、2022年のアジア大会では正式競技として採用されることが決まっています。
NPBは19日、東京都内で大手ゲームソフトメーカーと合同で記者会見を開き、プロ野球チームが登場する家庭用のゲームを使ったeスポーツの大会「eベースボール」を共同開催すると発表しました。
大会では予選などを経て選ばれたeスポーツのプレーヤー合わせて36人が、ことし11月からそれぞれプロ野球チームを使ってペナントレースを戦い、来年1月に「日本シリーズ」を行ってチャンピオンを決めます。
プレーヤーには、合わせて1200万円の報酬が用意されていて、順位や成績に応じて分配されるということです。
NPBがeスポーツの大会を主催するのは初めて、プロ野球の斉藤惇コミッショナーは「eスポーツの市場規模は年40%のペースで成長しているというデータもある。この潮流を大きなチャンスと捉え、新たな野球の楽しみ方を提供しさらなる野球ファンの拡大につながることを期待している」と話していました。
NPBでは、野球の普及・振興に取り組むための財源不足が課題となる中、将来的にeスポーツの事業を新たな収益源の一つに育てたい考えです。
-- NHK NEWS WEB