橋やダムなど大規模なインフラを活用して、観光客を呼び込む「インフラツーリズム」を進めようと、国土交通省などは、埼玉県春日部市にある世界最大級の地下放水路を、来月からサービスをより充実させて公開することになりました。
この放水路は、市街地や住宅地での洪水を防ぐため、春日部市の地下50メートルに設けられた長さ6キロ余りの世界最大級の地下放水路です。
これまでは、無料で一般に公開されていましたが、国土交通省などは大規模なインフラを活用して、観光客を呼び込む「インフラツーリズム」を進めようと、来月から旅行会社に公開の業務を委ね、1人500円の見学料を設けて公開することになりました。
新たに始まるサービスなどが19日、報道陣に公開され、英語と中国語で施設の説明が聞ける専用の端末や、巨大な水槽に水がたまる様子を映像で再現する「AR」=拡張現実という技術などが紹介されました。
また、流れ込んだ水をためるための高さ70メートル、直径10メートルの巨大な円筒状の構造物も初めて公開されました。
国土交通省江戸川河川事務所の荒井満副所長は「防災への関心を高めるとともに、インフラツーリズムを拡大して地域活性化を図りたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB