日本人観光客にも人気のあったマカオのドッグレース場が20日で閉鎖され、競争をする役目が終わった犬500頭近くがそのままレース場に残されたことから、マカオ政府が対応に苦慮しています。
1931年に開業したマカオのドッグレース場は、大型の狩猟犬、グレーハウンドが競争をする伝統的なギャンブルとして日本人観光客にも人気がありました。
しかし、ここ10年ほどはカジノ産業の成長にともなって観客が大幅に減った上に、動物愛護団体などが「犬が置かれている環境が劣悪だ」と批判を強めたことから閉鎖されることになりました。
レース場は20日、レースの運営会社がマカオ政府に明け渡しましたが、650頭ほどいた競走用の犬のうち、愛犬家などに引き取られた一部を除いて、500頭近くがその場に残されたままとなりました。
動物愛護団体によりますと、これらの犬も引き取りたいという申し出が寄せられているということですが、海外からの申し出が多く、手続きに数か月かかることから、実際に引き取られるかは不透明だということです。
マカオ政府は、「犬の処遇は運営会社に責任がある」としていますが、市民からは、今後、犬がどうなるのか心配する声が高まっていて、政府は対応に苦慮しています。
-- NHK NEWS WEB