国連の制裁措置で、北朝鮮への輸出が禁じられているワインや香水などを北朝鮮に送ったとしてシンガポール人の男が起訴され、東南アジアで相次いでいるとも指摘される北朝鮮の制裁逃れの一端と見られています。
起訴されたのは、55歳のシンガポール人の男です。
起訴状や現地メディアが20日報じた内容によりますと、男は2010年から去年にかけて、ワインや香水、時計など、国連安全保障理事会の北朝鮮に対する制裁措置で「ぜいたく品」として輸出が禁じられている品々を北朝鮮に送ったということです。
当時、男は貿易会社の役員を務めていて、この会社は国連から「北朝鮮の制裁逃れに関わった疑いがある」と名指しされるなど、北朝鮮と深い関わりがあると見られてきました。
北朝鮮と長年にわたって国交がある東南アジアの国々では、北朝鮮の制裁逃れが相次いでいるとも指摘されています。
こうした中、シンガポール政府は、去年11月には北朝鮮とのすべての貿易を停止する措置を取るという厳しい姿勢も見せていて、今後シンガポールを舞台にした制裁逃れの実態解明が進むのか注目されます。
-- NHK NEWS WEB