コンピューターゲームを競技として行う「eスポーツ」についてのフォーラムがスイスで開かれ、IOC=国際オリンピック委員会のバッハ会長は「何を一緒にできるか考えたい」と話し、将来のオリンピックに向けて模索していく考えを示しました。
フォーラムは、「eスポーツ」の選手や会社、それにオリンピック関係者を集めてIOCなどが開いたもので、「eスポーツ」とオリンピックの将来を考えてさまざまな議論が行われました。
この中で、IOCのバッハ会長は「オリンピックの価値は多様性であり、政治や紛争などで問題のある地域や国に対し、スポーツを通した交流の橋渡しをすることだ。『eスポーツ』と何が一緒にできるか考えていきたい」と話し、将来のオリンピックに向けて模索していく考えを示しました。
会場では、プロの選手による「eスポーツ」の試合も披露され、バッハ会長は、素早く指を動かしながらタイプしたりマウスを動かしたりしてプレーする選手の姿を興味深そうに見学していました。
フォーラムには日本からもゲーム会社などが参加し、大阪の大手ゲーム会社の辻本憲三会長は「まだまだオリンピックに競技として取り入れるのは難しいことがわかった。どんなジャンルのソフトならスポーツとして認めてもらえるかなど、日本に帰ってしっかり考えていきたい」と話していました。
「eスポーツ」は、近年、世界各地で国際大会が開かれるなど若い世代を中心に急速な広がりを見せていて、2022年に中国の杭州で開かれるアジア大会では正式競技として採用されることが決まっています。
-- NHK NEWS WEB