減圧した巨大なチューブの中をカプセル型の乗り物が超高速で移動する次世代の交通システム「ハイパーループ」の技術を競う大会が、アメリカ・ロサンゼルスで開かれ、優勝チームの乗り物は最高速度が時速460キロに達しました。
「ハイパーループ」は減圧した巨大なチューブの中を乗客や貨物を乗せたカプセル型の乗り物が旅客機より速い超高速で移動することを目指している次世代の交通システムです。
アメリカの電気自動車メーカー、テスラのイーロン・マスクCEOが創業した宇宙開発ベンチャー企業スペースXが主催したこの技術を競う大会には、慶應義塾大学をはじめ世界各国から20チームが参加しました。
大会では、各チームが自作の乗り物を1キロ余りの長さのチューブの中で走行させて速さを競い、優勝したドイツのチームは、最高速度が時速460キロに達しました。
会場ではマスク氏があいさつし「都市の在り方や人々が移動する方法を劇的に変える新しい交通システムについて考える機会にしてほしい」と大会の意義を強調しました。
新しい交通システムをめぐっては、6月、シカゴ市が、スペースXが提案した時速240キロで地下空間を走行する構想を採用すると発表していて、実用化に向けて着実に動き出しています。
参加した慶應義塾大学の大橋開さんは、「可能性の大きい新しいアイデアで、今後も何らかの形で実現に貢献できるよう研究を続けたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB