JAXA=宇宙航空研究開発機構の業務をめぐる汚職事件で、逮捕された文部科学省の幹部は贈賄側のコンサルタント会社の元役員が設立に関わっていたスポーツ関連団体についてスポーツ庁の幹部に問い合わせたり、この団体の事業の委託先として、JAXAの関連企業を紹介したりしていたことが関係者への取材でわかりました。東京地検特捜部は幹部と元役員の癒着の実態解明を進めています。
文部科学省の局長級ポスト、国際統括官だった川端和明容疑者(57)は、JAXAに出向していた3年前から去年にかけて、医療コンサルタント会社に便宜を図った見返りに、役員だった谷口浩司容疑者(47)から、およそ140万円相当の接待を受けていたとして収賄の疑いで逮捕されました。
関係者によりますと、谷口元役員は、去年4月に発足したスポーツ界のコンプライアンスの向上を目的にした団体の設立にも関わり、この団体は昨年度、スポーツ庁の調査事業をおよそ390万円で受注していましたが、川端前統括官がこの団体の事業などについてスポーツ庁の幹部に問い合わせていたことがわかりました。
また、川端前統括官はこの団体が受注したスポーツ庁の事業の再委託先として、JAXAの関連企業を紹介していたということです。
川端前統括官は、谷口元役員から高級クラブなどで繰り返し接待を受けていたということで、特捜部は一連の接待との関連や癒着の実態解明を進めています。
-- NHK NEWS WEB