4年前、北京に向かう途中で消息を絶ったマレーシア航空の旅客機について原因を調査してきた専門家チームは30日「消息を絶った原因は特定できなかった」とする報告書を発表しました。
乗客乗員239人を乗せたマレーシア航空370便は4年前、南シナ海の上空で消息を絶ち、その後、インド洋に墜落したとみられています。これまでに有力な手がかりは見つかっておらず、ことし1月にはマレーシア政府がアメリカの海洋探査の会社と契約して捜索を再開しましたが新たな発見は無いまま、ことし5月捜索は終了しました。
原因の調査をしてきた専門家チームは30日、報告書を発表しました。報告書では、旅客機が通常のルートを外れて飛行し、その際、手動で操縦された可能性があると指摘しています。
そして、機体に大きな欠陥はなかったとしたうえで「十分な証拠がなく消息を絶った原因は特定できなかった。第三者による介入などいずれの可能性も除外できない」と結論づけています。
旅客機が消息を絶ってから4年がたち捜索も打ち切られただけに真相究明は困難となっています。
母親の行方が今もわからないというマレーシア人の女性は「空の安全のためにもこれで終わりとするのではなく再捜索を検討してほしい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB