東京 多摩市の建設中のビルで5人が死亡した火災を受けて、東京消防庁は、防火設備の設置義務がないビルの建設現場など1000か所余りを対象に、緊急の防火指導を始めました。
今月26日、東京 多摩市の建設中のビルで作業員5人が死亡し、40人余りがけがをした火災で、身元がわかっていなかった5人目について警視庁が確認を進めたところ、作業員の石橋雅晴さん(68)とわかりました。
この火災を受けて、東京消防庁は、同じように防火設備の設置義務がないビルの建設現場など1000か所余りを対象に緊急の防火指導を始め、31日は千代田区大手町の建設中の複合ビルに消防職員が訪れました。
今回の火災では、鉄骨をバーナーで切断する際に火花が断熱材のウレタンに引火したとみられていて、31日は実際に作業員がバーナーで鉄骨を切断する作業を消防が確認しました。
また、地下から出火したという想定の訓練も行われ、作業員およそ100人が地上に逃げるまでの避難経路を確認しました。
東京消防庁の沖裕二防火管理課長は「建設中の工事現場ではスプリンクラーなどの設置義務がないため、作業員による初期消火と避難経路の確認が重要だ。それぞれの工事現場で安全管理を徹底してほしい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB