列車への駆け込みを減らそうと、JR東日本は、広範囲に聞こえるホームの発車ベルではなく、列車の側面についているスピーカーでドアの開閉を知らせる実験を首都圏の一部の路線で始めました。
実験が行われているのは、JR常磐線の東京の亀有駅と茨城県の取手駅の間を走る各駅停車の列車です。
JR東日本では、現在、ホームにある発車ベルを使っていますが、音量が大きく広範囲に響き渡るため、乗客の駆け込み乗車を誘発している可能性があると考えました。
このためホームの発車ベルではなく、各車両の側面に備え付けられた音量が小さいスピーカーを使って、ドアの開閉を知らせる試みを1日から始めました。
JR東日本では、列車のスピーカーは、ホームから離れた階段の下などには音が届きにくく、駆け込み乗車を減らせるのではないかとしています。
常磐線を利用する20代の会社員の男性は「朝の出勤時は急いでいるので、ベルを聞くと駆け込みをしてしまいます。ベルの音が小さくなれば焦る気持ちが減るかもしれません」と話していました。
JR東日本東京支社の大場貴広運用課長は「駆け込み乗車は危険な上、ダイヤが乱れる原因にもなるのでやめてほしい。今回の実験結果を検証して効果があれば、ほかの路線にも広げていきたい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB