3年前の「関東・東北豪雨」で鬼怒川の堤防が決壊し大きな被害が出た茨城県常総市の住民などが、大規模な浸水が起きたのは堤防の高さが不足していたのに国が放置したためだなどとして、3億3000万円余りの損害賠償を求める訴えを起こしました。
訴えを起こしたのは、平成27年9月の「関東・東北豪雨」で鬼怒川の堤防が決壊して2人が死亡しおよそ8000棟が浸水する被害が出た常総市の会社や住民およそ30人で、7日、水戸地方裁判所下妻支部に訴状を提出しました。
原告は、川沿いにある「若宮戸地区」では砂丘林が堤防の役割を果たしていたのに、国が十分な規制をしなかったために民間の事業者による砂丘林の掘削工事が行われ、浸水を防げなかったと主張しています。
さらに、「上三坂地区」では毎年の測量で堤防の高さが不足しているのを知りながら放置したことが決壊につながったなどとして、国に対しおよそ3億3500万円の損害賠償を求めています。
これについて国土交通省関東地方整備局は「訴状が届いていないのでコメントできない」としています。
-- NHK NEWS WEB