アメリカの電気自動車メーカー「テスラ」の経営トップ、イーロン・マスクCEOは、7日、全株式を買い取って、テスラを非公開にする方針を明らかにしました。しかし、これが取り引き時間中だったことや、新型車の生産に多額の資金が必要とされる中で、市場関係者からは非公開化に疑問の声が上がっています。
テスラのイーロン・マスクCEOは、アメリカ西部時間の7日、午前10時前にツイッターで、「テスラ株を非公開にするつもりだ。株式を買い取る資金は調達できた」とつぶやきました。
この時間帯は株式の取り引き時間中で、マスク氏が示した買い取り額は1株当たり420ドルと20%以上の高値だったためテスラの株価は急速に上昇し、終値は、379ドル57セントと前日に比べて11%値上がりしました。
この間、一時、売買が停止されるなど混乱しましたが、マスク氏は、その後、従業員に宛てたメールの中で「最終決定はしていない」としながらも、「ベストな選択だ」と非公開化を改めて表明しました。
テスラは、直近の決算で過去最大の赤字を記録し、新型車の量産が遅れるなど、資金面での懸念が指摘されています。
そうした中での非公開化は、新たにばく大な資金を必要とするだけに、市場関係者の間では、「株価操作とも取られかねないつぶやきに加え、資金調達の問題も残る」と疑問の声が上がっています。
-- NHK NEWS WEB