大手旅行会社に勤務していた49歳の男が、前橋市の会社役員に「ドルを両替することで手数料が得られます」とうそのもうけ話を持ちかけ、現金1000万円をだまし取ったとして、栃木県警察本部に逮捕されました。男は容疑を一部否認しているということですが、警察は、ほかにもおよそ24億円に上る被害が出ていると見て捜査を進めています。
逮捕されたのは、大手旅行会社の元社員で住所不定の田村泰暢容疑者(49)です。
警察によりますと、田村容疑者は、おととし3月、前橋市の会社役員の男性(58)に「ドルを両替することで手数料が得られます」などとうそのもうけ話を持ちかけ、現金1000万円をだまし取ったとして、詐欺の疑いが持たれています。
調べに対し、「あとで返すつもりだった」と容疑を一部否認しているということです。
田村容疑者は、事件が明らかになって、おととし7月に解雇されるまで、大手旅行会社に勤務していて、会社の両替申込書を使って相手を信用させていたということです。
ほかにも、平成20年ごろから群馬県や栃木県などで同じ手口で詐欺を繰り返していた疑いがあり、被害は少なくとも51人、合わせておよそ24億円に上ると見られるということで、警察は実態の解明を進めることにしています。
-- NHK NEWS WEB