先月、成田空港で建設中の誘導路に旅客機が誤って進入したトラブルを受け、国土交通省は成田空港会社に対し、各社のパイロットなどが共有する公式の航空情報として建設中の誘導路を周知するよう指示しました。
先月30日、エア・カナダの旅客機が成田空港に着陸したあと誤って建設中の誘導路に入り、滑走路1本が6時間にわたって閉鎖されました。
成田空港会社は、誤進入を防ぐため舗装の色を変えるなどの対策をとっていましたが、この誘導路が建設中であることは「AIC」と呼ばれる各社のパイロットなどが共有する公式の航空情報として周知されていませんでした。
建設中の誘導路をAICで扱うとする明確な規定はありませんが、成田空港で建設中の別の誘導路は、AICで周知されていました。
空港会社は、周知した誘導路はほかの誘導路と交差し複雑になっているのに対し、今回トラブルのあった誘導路は形が単純で、現場での対策で十分だと判断していたとしています。
このため国土交通省は再発を防ぐため、トラブルのあった建設中の誘導路についても周知するよう指示しました。
国土交通省は、全国のほかの空港に対しても、誤進入のおそれがある箇所では、情報共有など対策を徹底するよう注意を呼びかけることにしています。
-- NHK NEWS WEB