鹿児島市で7日、93歳の客の女性を乗せたタクシーの行方がわからなくなり、丸一日以上たった8日、市内の山あいで脱輪して動けなくなっているのが見つかりました。女性は無事でしたが、71歳の運転手が崖下に落ちて意識不明の重体になっていて、警察は携帯電話がなかったため、歩いて助けを呼びに行こうとして誤って落ちたと見て調べています。
警察によりますと、7日午後1時ごろ、鹿児島市で93歳の客の女性を乗せたタクシーの行方がわからなくなり、丸一日以上がたった8日の夕方になって、およそ15キロ離れた市内の山あいで脱輪して動けなくなっているのが見つかりました。
女性は車内にいて、けがはなく無事でしたが、運転手の丸山勝男さん(71)がいなかったため、近くを捜したところ、およそ30メートル崖下で倒れているのが見つかったということです。警察によりますと、病院に搬送されて手当てを受けていますが、意識不明の重体だということです。
調べによりますと、タクシーにはカーナビゲーションシステムが付いていておらず、女性を乗せて出発し、40分後に無線で「場所を間違えた」と連絡して以降、無線での会社からの呼びかけに応じなくなったということです。
乗客の女性は「山で道に迷い、車の中で夜を明かした。朝になって動き出したが、脱輪して運転手が助けを呼びに行ったまま帰ってこなかった」と話しているということです。
丸山さんは携帯電話を持っていなかったということで、警察は脱輪して動けなくなり、歩いて助けを求めに行こうとして、誤って崖から落ちたと見て詳しい状況を調べています。
-- NHK NEWS WEB