JAXA=宇宙航空研究開発機構の業務をめぐる汚職事件で、東京地検特捜部はJAXAに出向中だった文部科学省の前国際統括官が医療コンサルタント会社に便宜を図る見返りに、およそ150万円相当の接待などを受けていたとして収賄の罪で起訴しました。関係者によりますと前統括官は接待を受けたことなどを大筋で認めているということです。
収賄の罪で起訴されたのは文部科学省の局長級ポスト、国際統括官だった川端和明被告(57)で、東京の医療コンサルタント会社の元役員、谷口浩司被告(47)も贈賄の罪で追起訴されました。
東京地検特捜部によりますと川端前統括官は、JAXAに出向中の3年前から去年にかけて医療コンサルタント会社に便宜を図った見返りに、およそ150万円相当の接待などを受けていたとして収賄の罪に問われています。
特捜部などによりますと川端前統括官は当時、JAXAの理事として契約などを統括する立場で、おととし開かれた東京医科大学の講演会への宇宙飛行士の派遣やJAXAの人工衛星を使った災害通信システムなどについて元役員らに便宜を図り、見返りとして銀座の高級クラブなどでおよそ20回にわたって接待を受けたり、タクシーチケットを受け取ったりしていたということです。
関係者によりますと、川端前統括官は接待を受けたことなどを大筋で認めていますが、谷口元役員は「飲食はともにしたが、仕事で便宜を図ってもらったことはなく接待ではない」などと起訴された内容を否認しているということです。
関係者によりますと前統括官への接待には谷口元役員と同じ会社だった別の元役員も関わっていた疑いがあるということで、特捜部は引き続き捜査を進めています。
-- NHK NEWS WEB