台湾の蔡英文総統が滞在先のアメリカで台湾系のコーヒーチェーンの店舗に立ち寄ったところ、このチェーンが中国から「台湾の独立を支持している」といった批判を受け、釈明に追われる事態となっています。
台湾メディアによりますと、蔡英文総統は外交関係のある中南米の国々を訪問するのに先立ち、今月12日に滞在したアメリカ西部のロサンゼルスで、国際的に展開する台湾系のコーヒーチェーンの店舗を激励に訪れました。
しかし、中国から独立志向が強いと見なされている蔡総統の訪問を受け入れたチェーンに対して、中国のインターネット上で批判が広がり、「中国で金もうけをしながら台湾の独立を支持している」といった書き込みが相次ぎました。
このチェーンは中国に580の店舗を構え、売り上げが全体の60%を超えています。
チェーン側は15日になってインターネット上に、中国政府が主張する「1つの中国」という考え方を支持すると表明し、中国での事業に悪影響が及ぶことを懸念して釈明したものと見られています。
こうした中国からの批判に対して台湾の総統府は「不当な圧力で、みずからの考えを国際企業に押しつけることは文明社会が行うべきことではない」と非難しています。
-- NHK NEWS WEB