イタリア北部で高速道路の高架橋が崩落した事故で、これまでに39人の死亡が確認され、犠牲者はさらに増えるおそれがあるとされています。この高架橋は、これまでも老朽化による危険性がたびたび指摘されており、事故を受けて全国のインフラの安全性をめぐる議論が活発化しています。
イタリア北部のジェノバで14日、高速道路の高架橋の一部がおよそ200メートルにわたって崩落し、車両およそ30台が巻き込まれ、地元の警察によりますと、これまでに39人の死亡が確認され、16人がけがをしました。
事故の発生からまる一日がたった今も10人前後ががれきの下敷きになっているものと見られ、消防や警察が救出作業を続けていますが、がれきが崩れるおそれもあり作業は難航しています。
この高架橋は1960年代に建設されて、これまでも老朽化による危険性がたびたび指摘され、地元のメディアは、おととしイタリア議会でも構造やコンクリートの強度をめぐり議論が行われていたと伝えています。
今回の事故を受けてサルビーニ内相は15日、高速道路の管理会社から管理権を剥奪し、安全管理を怠っていたとして1億5000万ユーロ、およそ189億円の罰金を科す方針を示しました。
また国の研究機関は、1950年代から60年代にかけて建設された全国の橋や道路などを点検する必要があると警告し、インフラの安全性をめぐる議論が活発化しています。
-- NHK NEWS WEB