新興国の通貨安が進む中、中国の通貨・人民元も15日に一時、およそ1年3か月ぶりの元安水準に値下がりしました。
15日の上海の外国為替市場で、中国の通貨・人民元は一時、1ドル=6.9人民元台をつけて、去年5月以来、およそ1年3か月ぶりの元安・ドル高水準になりました。
人民元の相場は、中国の中央銀行にあたる中国人民銀行が毎朝、取り引きの目安になる基準値を発表していますが、15日朝のこの値も14日より0.2%余り引き下げられ、1ドル=6.8856元と、1年3か月ぶりの元安水準になっていました。
人民元はことし4月には、1ドル=6.2人民元台で、この4か月で10%余り値下がりしています。
一方、15日の上海の株式市場は、金融関連などを中心に幅広い銘柄が売られ、代表的な指数である「総合指数」の終値は、14日に比べ2%余り値下がりしました。
市場関係者は「新興国で通貨安が進んでいることに加えて、アメリカとの貿易摩擦が激しくなり、中国経済の先行きを警戒して人民元や株が売られた」と話しています。
-- NHK NEWS WEB