トルコの通貨リラが、アメリカとの関係悪化を背景に急落したことを受けて大手格付け会社は17日、景気後退が予想されるなどとして、相次いでトルコの国債の信用度を示す格付けを引き下げました。
トルコの通貨リラはアメリカとの関係悪化を背景に今月10日、1日で20%近く値下がりし、ことしに入って一時、40%以上安い水準にまで値下がりしました。
これを受けて大手格付け会社「S&Pグローバル・レーティング」は17日、トルコの国債の信用度を示す格付けを「BB−」から「B+」に1段階引き下げました。
理由について、「極端な通貨の値動きが経済にダメージとなるためで、来年には景気後退が予想される」としています。
また、「ムーディーズ」も17日、トルコの格付けを1段階引き下げました。いずれの格付けも「投機的」とされる水準の中で1段階下げた形です。
さらに「フィッチ・レーティングス」は、「通貨急落に対するトルコ政府の対応は通貨や経済を安定させるには不十分だ」とする見解を発表しました。
トルコ経済の先行きをめぐってはアメリカとの関係改善の道筋が見えていないこともあって、市場の間で危機感が強まっています。
-- NHK NEWS WEB