イタリア北部で今月14日、高速道路の高架橋が崩落した事故の犠牲者は、40人を超えました。18日には、犠牲者の国葬が行われましたが、一部の遺族は、国が橋の安全を守らなかったと反発して参列を拒否するなど事故の責任をめぐり、大きな議論となっています。
イタリア北部のジェノバで今月14日、高速道路の高架橋が崩落し、走行していた多くの車が巻き込まれた事故では、18日にかけて、がれきの下敷きになった車から新たに複数の遺体が見つかるなど犠牲者は合わせて43人となりました。
ジェノバでは18日、遺族やマッタレッラ大統領、コンテ首相などが参列し、犠牲者の国葬が行われました。しかし、犠牲者のおよそ半分の遺族は、橋の安全を守れなかったのは国の責任だなどとして、参列を拒否しました。
今回の事故について、コンテ政権は、高速道路の管理を委託している会社が橋を安全に維持する責任を怠っていたとして、管理権を剥奪する手続きを始めています。これに対して、会社側は国葬の後の会見で、「橋の状態はよかった」と反論して、検察側の捜査で責任が明確になるまでは遺族への謝罪も行わない考えを示しました。
事故の原因は、まだ分かっていませんが、40人以上が死亡するという大惨事となっただけに、イタリア国内ではその責任をめぐり、大きな議論となっています。
-- NHK NEWS WEB