クイズに正解すれば有給休暇を取れるというメールを東京の会社の支店長が部下に送っていたとして、労働組合が会社に対して改善を求めていることがわかりました。クイズには誰も正解できず、有給休暇を取れた部下はいなかったということです。
問題のメールが送られていたのは、東京・新宿区に本社がある自動販売機事業の、「ジャパンビバレッジ東京」です。
社員の一部が所属する労働組合「ブラック企業ユニオン」によりますと、おととし5月、この会社の支店長は、売り上げの多い順に東京都内の駅名を並び替えるクイズをメールで送っていたということです。
メールには、回答の期限とともに、「全問正解で有給休暇のチャンス」と記されていました。部下から回答を集めたあとの支店長のメールには、「全員はずれでした。よかった」などと書かれ、有給休暇を取れた部下はいなかったということです。
労働基準法では、一定の条件を満たした労働者に対して、有給休暇を与えなければならないと定められています。
労働組合は「有給休暇は当然の権利であり、会社に対して、ストライキも辞さない構えで改善を求める」としています。
親会社の「ジャパンビバレッジホールディングス」はメールについて認めたうえで、「厳重注意を行うとともに適切に処分します。あってはならないことと厳粛に受け止めており、今後いっそう労務環境の改善を強化します」とコメントしています。
-- NHK NEWS WEB