「日産自動車」は、得意とする電気自動車の分野で高い成長が期待される中国に新たな工場を建設する方向で調整を進めていることがわかりました。
関係者によりますと、日産は合弁相手の中国メーカー「東風自動車」とともに、中国の湖北省に新工場を建設する方向で地元の当局と調整を進めているということです。
新工場の生産能力は年間20万台から30万台程度とする計画で、実現すれば中国での9か所目の完成車工場となります。さらに、中国国内にすでにある2つの工場でも生産能力の増強を進める計画です。
日産の世界販売では、稼ぎ頭のアメリカ市場で去年、販売台数が前の年に比べて2%の増加にとどまり、トランプ政権が保護主義的な貿易政策を進める中で先行きの不透明感が広がっています。
一方で、中国市場での去年の販売台数は12%拡大していて、今後は日産が得意とする電気自動車で高い成長が期待できるとして、2022年までに去年の1.7倍となる260万台の販売目標を掲げています。
中国での生産をめぐっては、「トヨタ自動車」も広州と天津の工場で現地の合弁相手とともに2020年代前半までに現地生産を200万台規模まで倍増させることを検討をしていて、日本の自動車メーカーの間で中国市場を重視する動きが相次いでいます。
-- NHK NEWS WEB