新日鉄住金広畑製鉄所の社員だった男など3人が、鋼材の原料の架空発注を繰り返し、会社側から代金をだまし取っていたとして逮捕されました。会社はおよそ5億円に上る被害を届けていて警察が捜査しています。
逮捕されたのは、兵庫県姫路市にある新日鉄住金広畑製鉄所の社員だった田島智生容疑者(43)など合わせて3人です。
警察によりますと、田島容疑者は、鋼材の原料となる鉄くずの納入伝票などを偽造する方法で架空発注を繰り返し、3年前、会社側から代金合わせて750万円余りをだまし取ったとして詐欺の疑いが持たれています。
これまでに同じような手口の詐欺の疑いで逮捕され、その後、およそ3400万円をだまし取ったとして、詐欺の罪で起訴されています。
ことし2月、社内調査で不正が明らかになり、懲戒解雇されていました。
会社は去年までの6年間に合わせておよそ5億円に上る被害があったとして、刑事告訴しています。
警察は、だまし取られた金がギャンブルなどに充てられたと見て調べています。
新日鉄住金は「当社の元社員が逮捕されたことは誠に遺憾です。不正行為の原因を究明し再発防止に努めます」とコメントしています。
-- NHK NEWS WEB