環境汚染対策としてプラスチックごみを減らす動きが広がる中、東京都内では、ホテルでプラスチック製の代わりに紙製のストローが出されたり、“マイストロー”を購入したりするなどの動きが出始めています。
海に投棄されたプラスチックごみによる環境汚染が問題になるなか、アメリカでは「スターバックス」や「アメリカン航空」などがプラスチック製ストローを全面的に廃止する方針で、日本でも外食大手の「すかいらーくホールディングス」が2020年までに廃止するなど、動きが広がっています。
こうした中、東京・港区にある「ヒルトン東京お台場」のレストランでは、先月から、プラスチック製のストローをとりやめ、希望者には紙製のストローを提供しています。ホテルによりますと、年間およそ140万本分を削減できる見込みだということです。
紙製のストローを使った女性は、「口当たりが柔らかい感じがします。分別しなくてもいいから便利かもしれません」と話していました。
また、「伊勢丹新宿店」では、新潟県燕市のメーカーが作ったチタン製のストローを販売したところ、用意した50本が4日間で完売しました。
価格は1本700円でグリーンやパープルなど、カラフルな色が特徴です。
プラスチックごみに詳しい東京農工大学農学部の高田秀重教授は、「ストローがなくても直接カップに口をつけて代用できるので、企業も廃止しやすいのではないか。ただ、ほかのプラスチック製品も環境汚染につながるので、ストローの廃止を第一歩として、いずれは国も規制に向けて動くべきではないか」と話していました。
-- NHK NEWS WEB