マレーシアのマハティール首相は21日、中国企業がマレーシアで受注した大型のインフラ事業を中止すると明らかにし、中国の巨大経済圏構想「一帯一路」にとって痛手になるとみられます。
ことし5月の就任後、初めて中国を訪れたマハティール首相は20日、李克強首相と会談し、中国の巨大経済圏構想「一帯一路」の一環として中国企業が受注した、マレー半島を横断する鉄道の建設事業やガスパイプラインの建設事業について、費用が高すぎるなどとして停止したことに理解を求めました。
マハティール首相は21日、帰国に先立ち、北京で会見を開き「今、われわれは、この事業を必要としていない」などと述べ、停止していた事業を中止することを明らかにしました。
マレーシアのメディアによりますと、マハティール首相は中国側に中止の理由を説明し「理解を得られた」としています。
中国にとってマレー半島を横断する鉄道の建設事業は、新たな輸送路を確保する重要なプロジェクトの1つだったため、中止の判断は巨大経済圏構想「一帯一路」にとって痛手になるとみられます。
-- NHK NEWS WEB