アメリカのロス商務長官は、自動車などに関税を上乗せする輸入制限措置をめぐる報告書を提出する時期が来月以降にずれ込む可能性を示しました。各国との間で行っている貿易協議の行方を見極めるためだとしていて、トランプ政権としては輸入車関税をちらつかせながら譲歩を引き出す狙いがあるとみられます。
アメリカのトランプ政権は、日本メーカーへの影響も大きい、自動車などに関税を上乗せする輸入制限措置の発動を検討していて、ロス商務長官は発動を判断するための調査を今月中にも終えてトランプ大統領に報告する考えを示していました。
これについて、ロス長官はアメリカの有力紙、ウォール・ストリート・ジャーナルのインタビューで「今月末に報告書を出せるかわからない」と述べ、報告書を提出する時期が来月以降にずれ込む可能性を示しました。
その理由については、EU=ヨーロッパ連合やメキシコ、それにカナダとの間で行っている貿易協議の行方を見極めるためなどとしています。
ロス長官はインタビューで報告書を提出する具体的な時期については言及しておらず、輸入車への関税上乗せをちらつかせながら各国から譲歩を引き出す狙いがあるとみられます。
-- NHK NEWS WEB