アメリカと中国の貿易摩擦が一段と激しい対立に発展します。トランプ政権は日本時間の23日午後に、中国からの160億ドル(日本円で1兆7000億円余り)の輸入品に高い関税をかける、第2弾の制裁措置を発動し、さらに厳しく当たることにしています。
トランプ政権は中国がアメリカ企業の技術などを不当に手に入れて知的財産権を侵害しているとして、通商法301条に基づいて340億ドルの輸入品に25%の関税を上乗せする制裁をすでに行っています。
これに続いて23日、第2弾として160億ドルの輸入品を追加し、制裁措置を500億ドル(日本円で5兆5000億円)に引き上げます。
追加されるのはプラスチック製品や半導体、それに光ファイバーなど279品目に上ります。
これに対して中国側も、アメリカからの輸入品に直ちに同じ規模で報復の関税をかけて対抗し、アメリカと中国の貿易摩擦は一段と激しい対立に発展します。
トランプ政権はこれにとどまらず、さらに2000億ドル規模の輸入品の関税を引き上げる手続きも進めています。
ただ、米中両国が互いに高い関税をかけあえば企業活動や暮らしへの打撃は避けられません。
米中両国は6月以降、途絶えていた貿易問題をめぐる協議を22日から再開しましたが、摩擦を解消する糸口を見いだせるかは不透明です。
-- NHK NEWS WEB