大手金属メーカー「三菱マテリアル」のグループ会社が製品の検査データの改ざんを繰り返していた問題で、東京地検特捜部が不正競争防止法違反の疑いで複数のグループ会社などを捜索していたことが関係者への取材でわかりました。
「三菱マテリアル」を巡っては、去年11月以降、「三菱電線工業」や「三菱アルミニウム」などグループ内の5つの会社でゴムやアルミ、銅製品などの検査データの改ざんが相次いで発覚し、問題の製品が延べ800社余りに出荷されていたことが会社側の調査で明らかになりました。
この問題で、東京地検特捜部が製品の品質などについてうその表示をすることを禁じた不正競争防止法に違反する疑いがあるとして、先月、複数のグループ会社などを捜索していたことが関係者への取材でわかりました。
「三菱マテリアル」がことし3月に公表した調査報告書によりますと、一部のグループ会社では、昭和52年ごろから不正が行われていた可能性があり経営陣は改ざんを知りながら出荷を続けていたということです。
特捜部は、改ざんが組織的に繰り返されていたとみて押収した資料を分析するとともに、関係者から事情を聴くなどして、不正の実態解明を進めるものとみられます。
検査データの改ざんは去年秋以降、大手企業で相次いで発覚し、先月は法人としての「神戸製鋼所」が不正競争防止法違反の罪で起訴されています。
-- NHK NEWS WEB