中国の広東省で、警察に拘束された労働者の釈放を求めていた大学生など50人余りが一斉に拘束され、当局は政府批判につながりかねない動きの締めつけを強化しています。
支援団体などによりますと、24日、中国南部の広東省で、拘束された人の釈放を求めるなど労働者の支援活動を行っていた北京大学の学生など50人余りが、活動拠点の部屋で警察に一斉に拘束されました。
学生たちは先月、労働組合を作ろうとして工場を解雇されるなどした労働者が会社に抗議したところ、14人が警察に拘束されたことに反発して、各地から集まっていました。
そして、ほかの労働者とともに労働者の権利の保護や、拘束された人たちの釈放を求めて抗議活動をしたり、一部が習近平国家主席への公開書簡を発表したりしていました。
ネット上では、こうした活動を支持するとして全国の学生数千人が署名を行うなど、賛同する声が広がっていました。
しかし、今月16日には、地元政府に陳情に行こうとしたところを警察に取り囲まれるなど、当局の監視が強まっていました。現在、拘束された学生とは連絡がつかなくなっています。
中国では人権派弁護士など300人以上が一斉に拘束されたり、取り調べを受けたりするなど、政府批判につながりかねない動きの締めつけが強化されています。
-- NHK NEWS WEB