アメリカの複数のメディアは、トランプ大統領の一族が経営する企業で財務を担当し、トランプ氏の「金庫番」とも呼ばれる男性が、大統領選挙での不正な資金利用に関して、刑事免責を受けて捜査当局に証言していたと伝えました。大統領にとって、関係者の相次ぐ捜査協力はさらなる打撃になる可能性があります。
トランプ大統領をめぐっては、元顧問弁護士のマイケル・コーエン被告が司法取引に応じ、おととしの大統領選挙に絡んで大統領とかつて不倫関係にあった女性らに口止め料を支払ったなどとして、選挙資金の不正な利用を禁止する法律に違反した罪などを認めています。
この事件でアメリカの複数のメディアは24日、トランプ大統領の一族が経営する企業などで長年にわたって財務を担当し、トランプ氏の「金庫番」とも呼ばれるアレン・ワイセルバーグ氏が、刑事免責を受けて当局に証言していたと伝えました。
刑事免責は、事件関係者の捜査協力を引き出そうと、関係者がみずからの証言内容によって刑事責任を追及されることはないと当局が保証する制度です。
ワイセルバーグ氏は、コーエン被告が女性らに支払った口止め料の弁済に関わったと伝えられています。23日には、トランプ大統領の友人で会社経営者の男性も刑事免責を受けて口止め料に関して当局に証言したと報じられていて、大統領にとって、関係者が相次いで捜査に協力していることはさらなる打撃になる可能性があります。
-- NHK NEWS WEB