アメリカの電気自動車メーカー、テスラのイーロン・マスクCEOは、株式を非公開にする方針を今月突然ツイッターで明らかにしていましたが、多くの株主が望んでいないなどとして、わずか2週間余りでこれを撤回すると発表しました。
テスラのイーロン・マスクCEOは今月7日、ツイッターに「テスラ株を非公開にするつもりだ。株式を買い取る資金は調達できた」と投稿しました。
この投稿が株式の取り引き時間中だったため、テスラの株価は急速に上昇し、一時売買が停止されるなど混乱したほか、事実関係や情報開示の在り方についてアメリカの証券取引委員会が調査を始めたと報じられています。
ところがマスク氏は24日の夜になって一転して方針を撤回し、上場を維持すると会社のブログで発表しました。
その理由として、多くの株主が株式の非公開化を望んでいないことや、当初の想定よりも時間がかかることなどを挙げています。
そのうえで、生産が遅れ投資が膨らんでいる新型車「モデル3」について、「量産を軌道に乗せ、継続的に利益を出すことに集中する」と強調しました。
わずか2週間余りで株主の利害にかかわる重要な方針を変更したことで、投資家の信頼も揺らぎかねず、マスク氏の不用意な姿勢が批判されることになりそうです。
-- NHK NEWS WEB