運転手がいない状態で自動走行するタクシーの実用化に向けて、乗客を乗せての実証実験が27日から東京の都心部で始まりました。
実験は自動運転技術を開発しているベンチャー企業の「ZMP」と、タクシー会社の日の丸交通などが行います。
27日は東京・大手町で行われたイベントのあと、早速、家族3人がスマートフォンの専用のアプリを使ってドアを開け、自動運転システムを搭載したタクシーに乗り込みました。
安全確保のためタクシーに運転手は乗っていますが、運転はほぼ自動で行われ、交差点を曲がったり車線を変更したりながら、六本木ヒルズまでおよそ5キロを走行していました。
料金は1500円で、事前に登録したクレジットカードで支払います。会社によりますと、料金を受け取って自動運転タクシーが走行するのは世界で初めてだということです。
利用した45歳の男性は「思ったよりもスムーズで、車線変更も人が運転しているようでいつものタクシーに乗っている感じだった」と話していました。
日の丸交通の富田和孝社長は「運転手の人手不足に直面する中、需要の増加に対応するため自動運転技術を取り入れていきたい。2年後の東京オリンピックでの実用化を目指したい」と話していました。
この実証実験は来月8日までで、大手町のオフィスビルと六本木ヒルズの間を1日4往復します。タクシーの利用は抽選で、すでに締め切られています。
-- NHK NEWS WEB