文部科学省の汚職事件で起訴された医療コンサルタント会社の元役員が、スポーツ界のコンプライアンスを強化するための事業をめぐり、スポーツ庁の幹部から企画書の書き方の指南など受ける様子が記録された音声データがあることについて、林文部科学大臣は、関係機関と相談したうえで対応を検討する考えを示しました。
文部科学省の汚職事件で、NHKは、起訴された医療コンサルタント会社の元役員、谷口浩司被告(47)と複数の省庁の官僚などとのやり取りを記録した音声データを独自に入手しました。
音声データには、谷口元役員が設立に関わった団体が昨年度400万円で受注した、スポーツ界のコンプライアンスを強化するためのスポーツ庁の事業について、スポーツ庁の幹部から企画書の書き方の指南などを受ける様子も記録されていました。
これについて、林文部科学大臣は閣議のあとの記者会見で、「事実関係を把握していないのでコメントは差し控えたいが、一般論として、特定の者のみを利するような助言、指導があったとすれば、事業者を選定するうえでの公平性、公正性を阻害する行為であり、厳に慎むべきだ」と述べました。
そのうえで、「事実関係の調査は捜査に関わる可能性があり、関係機関と相談しながら検討していく」と述べました。
-- NHK NEWS WEB