27日夜、関東地方では大気の状態が非常に不安定となり、各地で雨雲が発達して激しい雷雨となりました。関東で観測した落雷の回数は、過去5年と比較して最も多くなっているということで、専門家は、「雷鳴が聞こえてきたらすぐ安全な建物の中に避難してほしい」と呼びかけています。
27日は、夕方以降、関東各地で雨雲が発達して激しい雷雨となり、東京では、落雷の影響で運転を見合わせる鉄道も出ました。
雷の観測を専門とする民間の気象会社「フランクリン・ジャパン」によりますと、27日の午後、関東の1都6県で観測された落雷はおよそ2万回で、このうち都内ではおよそ5200回に上ったということです。
この会社によりますと、今月、関東で観測した落雷の回数は、27日までに10万6900回で、過去5年間の8月1か月と 比較しても最も多くなっているということです。
雷が発生した場合、屋外ではまず、鉄筋コンクリート製の建物や自動車の中に入ることが安全の確保につながる、ということです。
こうした場所がない場合、電線の真下に移動するか、高さ5メートル以上の電柱や金属製のポールからおよそ4メートルほど離れ、両足をくっつけた状態で姿勢を低く保つことが重要だということです。
逆に、電流を通しにくい木の下では、雷の電流が人に飛び移ることがあるほか、周りに何もない開けた場所にいたり、傘やゴルフクラブなどを頭より高く掲げたりすると、落雷を受ける危険性が高まるということです。
一方、屋内では、電気器具や壁、柱などから1メートル以上離れると、より安全だということです。
「フランクリン・ジャパン」の今村益子気象予報士は「雷鳴が聞こえてきたら雷雲が迫ってきている証拠なので、すぐ安全な建物の中に避難してほしい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB