44人が亡くなった東京 新宿 歌舞伎町のビル火災から9月1日で17年となり、当時ビルがあった場所を遺族が訪れ、花を手向けて犠牲者を悼みました。
平成13年9月1日の未明、東京 新宿区 歌舞伎町にあった雑居ビルの階段の踊り場付近から火が出て、3階のマージャンゲーム店や4階の飲食店にいた従業員や客など合わせて44人が死亡しました。
警視庁は放火の疑いが強いとみて捜査を続けていますが、火災から1日で17年になるのを前に、31日夜、当時ビルがあった場所を遺族が訪れました。
当時26歳と22歳だった娘2人を亡くした植田安子さん(66)は、菓子や飲み物、それに娘が好きだったケーキをかたどった花束を手向け犠牲者を悼んでいました。
植田さんは「毎年1回、きれいな花を集めてここに娘たちに会いに来ることが母親としてできる唯一のことです。17年という月日は長いようであっという間でしたが、私の中では時間は止まったままです」と話していました。
この火災では、ビルの防火扉の前に物が置かれ、多数の犠牲者を出す原因になったことから、その後、消防法が改正され、悪質な違反をした企業への罰則が強化されました。
-- NHK NEWS WEB