関西空港は国内便に加えて、国際定期便も世界80都市以上を結ぶなど観光や物流の一大拠点となっていて、閉鎖が続けば経済的な影響が出ることが懸念されます。
空港を運営する「関西エアポート」によりますと、旅客便は、昨年度、国内線と国際線を合わせて1日平均でおよそ460回発着していて、旅客数は7万8000人余りに上ります。
特に最近では関西地方を訪れる外国人旅行客が増加していることから、昨年度1年間の旅客数が前の年度を12%上回る2880万人余りと、過去最高を記録しました。
関西空港とタイやハワイなどの間を結ぶ路線を運航しているLCC=格安航空会社の「エアアジア・グループ」は、「現時点では空港がいつ使えるようになるのかわからず、今後の見通しが立たない。関西空港はアジアから西日本への観光の拠点になっているので事業に与える影響を心配している」と話しています。
一方、貨物便での貨物の取扱量は、昨年度、1日平均で2300トン余り、年間では前の年度より13%増加して85万トンを超えています。
国際貨物の量が増加していることが主な要因で、関西空港は物流面での重要性もますます高まっており、閉鎖が長引けば、観光だけでなく企業活動への影響も避けられない見通しです。
-- NHK NEWS WEB