静岡県のスルガ銀行によるずさんな融資について調査を進めている第三者委員会が、融資書類の改ざんに、行員が具体的に関わっていた事例があると報告書に盛り込む方向で最終調整を進めていることがわかりました。
スルガ銀行では、シェアハウスのオーナーなどへの融資で、審査を通りやすくするため、預金残高などの書類の改ざんが横行し、外部の弁護士による第三者委員会が7日、詳しい調査結果を銀行に報告することにしています。
関係者によりますと、この中で第三者委員会は、銀行の行員が、書類の改ざんをシェアハウスの販売会社に促すなど、具体的に関わっていた事例があると、報告書に盛り込む方向で最終調整を進めていることがわかりました。
スルガ銀行は、これまでの内部調査で、相当数の行員が改ざんなどを認識していたことについては明らかにしていますが、第三者委員会が具体的な関与を認定すれば、銀行の責任がさらに厳しく問われることになります。
一方、関係者によりますと、金融庁は、スルガ銀行の検査で、関連会社への融資についても詳しく調べているということです。
関連会社には創業家と関わりが深く、銀行の株主になっている会社も含まれ、適正な審査が行われていたかなどを調べているとみられます。
スルガ銀行は「第三者委員会の調査や金融庁の検査が進められている最中であり、コメントできない」としています。
-- NHK NEWS WEB