関西空港は台風21号の影響で閉鎖されていますが、空港の運営会社は被害が少なかったB滑走路と第2ターミナルを使って、7日から運航を再開する考えを明らかにしました。関西空港を拠点とする「ピーチ・アビエーション」の一部の便を運航させる方向で調整を進めています。
関西空港では台風による浸水被害やタンカーの衝突による連絡橋の損傷で、およそ8000人が孤立しましたが、バスによる輸送などで6日朝までに空港島の外へ移動しました。
空港では浸水した第1ターミナルが今も広範囲で停電していますが、別の人工島にあるB滑走路と第2ターミナルは被害が少なく、施設も停電していません。
空港を運営する「関西エアポート」の山谷佳之社長は、6日に開いた会見で、このB滑走路と第2ターミナルを使って、7日から部分的に運航を再開できる見通しになったことを明らかにしました。
山谷社長は再開させる便や具体的な会社名は明言を避けましたが、関西空港を拠点とするLCC=格安航空会社の「ピーチ・アビエーション」の運航を再開させる可能性が高いという考えを示しました。
「ピーチ・アビエーション」もほかの空港に退避させた機体を順次、関西空港に戻すなど、運航再開に向けた準備を進めています。
ただ、連絡橋の通行が大幅に制限され、鉄道も運転見合わせが続いている状況で、空港への利用客のアクセスをどう改善するかが大きな課題です。
山谷社長は神戸空港からの高速船や連絡橋の損傷がなかった車線だけを使う考えを示し、「いかに安全でスムーズな移動が確保できるか、関係機関にお願いしている」と述べました。
-- NHK NEWS WEB