災害に備える非常食について、保存している間に賞味期限がすぎてしまい、食べずに捨ててしまう、非常食の「食品ロス」を減らそうという取り組みが各地で進められています。
東京都では、常時、750万食分のカップラーメンなどを保管していますが、賞味期限が切れる際、これまでは家畜の餌にする以外は廃棄処分していました。
都は、まだ食べられるのに捨ててしまう「食品ロス」を防ごうと、来月末で賞味期限が切れるクラッカー10万食分を希望する個人や団体に無料で配布することにしました。9日開かれたパラリンピック競技を体験するイベントでも市民に配布したほか、10日からは、団体からの申し込みも受け付けていて、すでに社会福祉法人などから29件の申し込みがあったということです。
また、横浜市消防局と食品会社などは、備蓄した非常食を日常的に食べて、減ったらその分を補充する「ローリングストック」という方法を広めようと、8日からレトルトのカレーの販売を始めました。カレーには、横浜のみやげ物のシューマイが入っていて、常温で5か月間、保存できます。横浜市消防局企画課の南沙紀さんは「非常食をふだんから食べることでむだなく備蓄することができます。家庭でも災害に備える方法をこの機会に考えてほしいです」と話していました。
-- NHK NEWS WEB