北海道内の一部で携帯電話がつながりにくい状況が続くなか、8日、通信に欠かせない基地局の機能を持った船が、国内で初めて日高町の沖合で運用を始めました。
北海道内では地震によって光ファイバーが断線して、今も復旧していない基地局があり、日高町や新冠町などの一部で携帯電話がつながりにくい状況が続いています。
こうした状況を改善しようと、大手通信会社の「KDDI」は、通信に欠かせない基地局の機能を持った船、「KDDIオーシャンリンク」を8日午後、日高町の沖合に停船させました。
船には衛星と通信するアンテナが積まれ、条件がよければ20キロ先でも通信ができるということです。
運用は午後8時前に始まり、通信状況が悪かった日高町役場の周辺では、通話もインターネット通信もふだんと同じ程度のレベルに回復したということです。
KDDIによりますと、船舶の基地局が実際に運用されたのは国内では初めてだということで、陸上の基地局が復旧するまでの間、運用を続けるということです。
-- NHK NEWS WEB