10日のニューヨーク外国為替市場では、アメリカのトランプ次期大統領の政策がメキシコ経済に大きな打撃を与えるという見方から、メキシコの通貨ペソがドルに対して最安値を更新しました。
トランプ次期大統領は、アメリカの雇用が奪われているとして、メキシコで生産している自動車メーカーの批判を繰り返し、一部でメキシコへの投資を見直す動きも出ています。
このため、10日のニューヨーク外国為替市場では、メキシコ経済の先行きへの不安から、通貨ペソがドルに対して大きく売られ、一時、1ドル=21.8ペソ台まで下落して最安値を更新しました。
メキシコは、NAFTA=北米自由貿易協定の加盟国で、アメリカとの貿易に関税がかからないため、外国からの投資を呼び込んできましたが、トランプ氏は協定の見直しを訴えています。
市場関係者は「NAFTAが実際に見直されれば、最も恩恵を受けてきたメキシコ経済は大きな打撃を受ける。投資家は、トランプ氏が選挙後初めて11日に開く記者会見の内容に注目している」と話しています。
-- NHK NEWS WEB