損害保険大手の「三井住友海上」は、スマートフォンで撮影した運転中の映像をAI=人工知能が分析し、危険な運転を見分けて通知する事業者向けのサービスをこの秋にも始めることになりました。
三井住友海上は、タクシー会社や運送会社などを対象に、ドライバーの危険な運転をAIが見分けるサービスをことし11月にも無料で始めます。
スマホで撮影した映像をAIが分析し、急停止や急発進、それに一時停止を怠ったり、赤信号の間際に交差点に入ったりするなど、危険が疑われる場面の映像を自動的に抜き出します。
映像はドライバーが運転直後に確認できるほか、会社にも通知され、運転指導に活用できるということです。
ドライブレコーダーが不要なうえ、映像をすぐに確認できるのが特徴だということで、三井住友海上自動車保険部の西脇翔さんは「最新の技術でより効率的に事故防止に取り組んでもらいたい」と話しています。
損害保険大手では、「損害保険ジャパン日本興亜」も社内に蓄積しているおよそ500万件の交通事故のビッグデータをスマホのナビゲーションアプリと連携させ、事故の多い場所に近づくと自動的に警告を出すサービスを一般向けに提供しています。
最新技術の活用で交通事故が減れば損保各社にとっても保険金の支払い減少につながることから、新たなサービスの開発競争が激しくなりそうです。
-- NHK NEWS WEB