国連の事務総長を先月退任したパン・ギムン(潘基文)氏の親族が、不動産の売却をめぐって、中東の政府当局者に賄賂を贈ろうとしたとして、アメリカの司法当局に起訴されたことがわかり、ことし行われる韓国の大統領選挙で有力候補に挙げられるパン氏に、どのような影響が及ぶか注目されます。
アメリカ司法省が10日に行った発表によりますと、韓国の建設会社の幹部とニューヨークで不動産業を営むこの幹部の息子が、ベトナムにある超高層ビルを中東の投資ファンドに8億ドルで売却するため、中東の政府当局者に250万ドルの賄賂を贈ろうとしたとして、ニューヨークの司法当局に起訴されました。
建設会社の幹部は国連のパン・ギムン前事務総長の弟、不動産業者はおいに当たります。
パン氏の在任中に行われた国連の定例記者会見では、事件との関わりについての質問が何度か出ましたが、いずれも報道官はコメントすることはないと答えていました。
パン氏は、韓国の次の大統領に誰がふさわしいかという世論調査で上位に位置する有力候補の1人で、国連事務総長の2期10年の任期を先月終えて12日に帰国する予定ですが、その直前に親族の起訴が発表されたことで、パン氏にどのような影響が及ぶか注目されます。
-- NHK NEWS WEB